我が家は大の映画好き。
人気?ジャンル?あらすじ?そんなの知らないけどパッケージで観たいと思ったから借りてきた、という適当な我が父上との恒例のDVD鑑賞の、誰得な感想&紹介である。
・・・ゴールデンウィーク。私がくそ忙しいスケジュールだと分かっていながら三本も四本もまとめて借りてくる父上は、鬼の諸行を笑顔でする天使である。子煩悩で天然でカレーが大好きな父上には、私は何も言えない。
忙しいなら見なければいいのに観てしまう自分に、乾杯。さようなら睡眠時間。
●『カウボーイ&エイリアン』
:見た瞬間「は?」となるタイトルに、数年前にえらく流行になった「エイリアンVSプレデター」などの「○○○VS×××」シリーズが頭を過ぎる。悪乗りした夢の対決映画の類だろうか・・・と半信半疑で鑑賞。が、一味違った。簡単なあらすじとしてはこう。
カウボーイ溢れる開拓時代のアメリカ。砂漠のど真ん中にて、カウボーイである主人公が記憶喪失の状態でふと目を覚ますところから始まる。服はボロボロ、お腹は血だらけ、腕には変てこな金属の腕輪がある。俺は誰なんだと困惑しつつも行き着いたとある街で、自分が指名手配犯であることが発覚し、保安官の元で御用となる。だがその晩、小さな街の上空に幾つもの光る飛行体が飛び交い、街の住人を何人もさらっていってしまう・・・。
エイリアンものは幾つも作品があるが、舞台が開拓時代であるのが面白い。容赦なく攻撃してくる宇宙船はよく観るハイテクなものに対し、乗っているエイリアン自体は四足歩行で何処か動物的なのには笑った。異色のSF映画です。
●『小川の辺』
:時代小説作家を代表する藤沢周平作品。たそがれ清平を始め、この方の時代劇は大好きです。
剣術の腕前が城下でも轟いていた主人公の元に、お上からとある藩令が下される。内容は藩政を批判した後に脱藩したかつての親友を撃つこと。しかも、その親友と共に連れ添って同じく脱藩した彼の妻は、主人公の妹である。親友も妹も剣の達人である事は周知の事実。親友と相対すれば恐らく妹も切りかかってくるに違いない。主人公は、二人への思いを抱きながら、葛藤する。
流れとしては主人公が旅に出て、その合間合間で親友や妹との過去を振り返りながら決戦の地へ赴く・・・というシンプルなものです。何となく結末も分かる内容だが、彼らの、友情と家族愛、主人公の葛藤の描き方が、台詞や音楽無くともストレートに心に染み入ってくるのが凄い。藤沢周平作品はどれも素敵で、猛々しく、それでいて繊細だ。
●『ミッション:8ミニッツ』
:とあるシカゴ行きの電車内で目を覚ました主人公。しかし、目の前には見知らぬ女性、自分のものではない荷物や免許証、慌てて駆け込んだトイレの鏡に映ったのは別人の姿。困惑する主人公だったがその直後、電車内は当然火の海と化し主人公の意識は途切れる。再び目を覚ました主人公は、モニターだけがある暗く狭い室内にいた。そこで主人公はとあるミッションに組み込まれていることを知る。
SF要素を組み込んだ斬新なサスペンスです。もし、死んだ人の死ぬ直後の8分間前の記憶の中に何度も入れるとしたら?凄いと思うが、実際被験者になるとそれは過酷だ。何度もその8分前の記憶の中に行って、ミッションをこなすべく行動する主人公ですが、失敗すれば8分後には爆発に巻き込まれる。それが何度も何度も。
限られた時間、変わらぬ時間の流れ、電車内で繰り返されるデジャブな行動や会話・・・・・・舞台や役者は終始ほとんど同じですが、少しずつ事態が急変していく様が面白い。
まだあと何本か見たので、こちらは前半としてここまでにしておきます。後半もすぐに掲載します
[1回]
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